日記の熱量
風呂に浸かって、今日一日のいいことを思い出す。ふたつか三つ。そうすることでその日はとてもいい睡眠ができるのだ、というようなことをなにかで読んだ気がする。
最近日記を書いてない。書こうと思っても特に書くことが見つからないので、それらふたつか三つのその日のいいことをテーマにすればいいと思った。
風呂に浸かって最初のうちは「今日は思ったより仕事に集中できた」「コンビニで買った鮭のおにぎりが思ったより美味しかった」などのちょっとした幸せを反芻する余裕があったが、一日を振り返るとどうしたって嫌なことも一緒に思い出す。
今日は上司から軽いお小言をもらった。ああ、この人とはその仕事に対する熱量が違うんだなと感じながら、ご忠告ありがとうございます、と頭を下げた。
そのお小言をもって明日からの仕事ではどのように振る舞おうか……などと風呂に浸かって考え頭を巡らせていたら、なんだかまた日記を書くのがおっくうになってきた。
秋だしな。明日も雨だしな。
おもしろいとか、かなしいとか、役に立つとか、考えさせられるとか、読んだ人をそんなふうにさせる熱量は持たない日記でいこう。