先延ばしのその先
十歳の息子は今年から「やることノート」をつけている。
早起き、手伝い、ドリル、習いごとのトレーニングなど毎日決められた5個のやることができたらそれぞれポイントが加算される。
欲しいゲームやおもちゃ、毎月のコロコロコミックはそのポイントの額に応じて買えるシステムだ。
しかし最近そのやることがうまくできていない。明日からはがんばるよ、という言葉でずっと先延ばしにしてとうとう二週間、ノートは空白のままだ。
かく言う私も、やらなければいけない仕事をかれこれ1ヶ月近く放っていた。
言い訳はいろいろあるが、こっちが何かをやっても向こうからの反応が先延ばしされることがこれまで多々あり、現にそのあいだに先方都合で納期が延びた。
つまりは呼吸が合わず、なかなかやる気が起きないのだ。
というわけで、息子の先延ばしぐせについては、親として偉そうに言える立場ではまったくなくて「まあそんなときもあるよな、少しずつだな」などとうそぶいては坊主頭をなでなでしてやったりするのだ。
呼吸を合わせるのもこちらの仕事だなと思いたち、今日いよいよ1ヶ月手つかずだった仕事にえいやと取りかかったら、小一時間で終わった。