ZOROPPE

いつもじぶんにごくろうさん

公園で美人ママを眺めていた

日曜日、公園で息子と遊んでいたら、息子と保育園で同級の女の子がやってきた。その傍らには、地味な服装ながら長身が目を惹くとてもシロウトとは思えないファッションモデル然とした身のこなしの美人ママも一緒だ。

息子は大興奮。〇〇ちゃん、いっしょにすべりだいやろう! 〇〇ちゃん、いっしょにあっちいこう! しまいには「居酒屋さんごっこ」をはじめて「はい、サッポロビールいっちょう! やきとりはいかがっすか?」などとおっ始める始末。

私は苦笑いを浮かべながら、美人ママに軽く会釈をしてから、少し離れたベンチに腰掛けた。

日曜の昼下がりの公園で、息子が女の子と戯れる光景を見守る良き父親……

の顔を作りながら実のところ私は、ちらりちらりと美人ママの一挙手一投足を目で追っていた。

我ながらヤらしい男だと思った。

……と、そこへ突然、妻がフレームイン。

ひとことふたことなにか話してから、なんとなくそこに並んだ妻と美人ママ。悲しくなるほどに二人のスタイルの差は歴然だった。妻の半分くらいしかない美人ママの顔が、妻より頭ひとつ分上から見下ろされている。

ふと、ベンチにいる私に気づいた妻が近づいてくる。

私はにやにやしながら「好きな女の子の尻を追っかけて、まったく(息子も)困った男だよな」というようなことを妻に言った。

すると妻は「あなたは好きな子を遠くから黙って眺めて、変なこと考えてるタイプよね」というようなことを言われ、妻すごい、と思った。