ZOROPPE

いつもじぶんにごくろうさん

パンツ記念日

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昨日、ららぽーとのトイレの個室で用を足していたとき、ひざ上あたりにくしゅっとなった自分のパンツをふと見ると、ちょうど肛門がフィットするあたりに二カ所、穴が空いているのを見つけた。

買ってから二年くらいだろうか、いや、三年は経ったであろうか。いつ買ったかも覚えていないパンツをこれほど大きな穴が空いても気づかずに穿いている、ということは、自分のパンツに対する思い入れみたいなものがすっかりなくなってしまったのだなあ、としみじみ思った。

トイレから出て、パンツに穴が空いていたことを妻に報告したら「そういえばこのまえも、古いやつ一枚捨てといたよ」と言われた。

穴が空いても気づかずにいたパンツが他にもあったのか? それともアレか? あの辺が黄色くなってたり茶色くなってたりして汚かったのか?

なんだか恥ずかしくなって、捨てた理由は聞かなかった。

毎日毎日、あたりまえのように妻に洗濯されて畳まれて引き出しにしまわれている俺のパンツ。あたりまえのように穿いてあたりまえのように脱いで、そしていつか捨てられる。俺、おまえのことなんにも見てなかったな。ごめんよ、パンツ。パンツよ、ごめん。

「誕生日だから、パンツ買ってよ」

たかがパンツ、されどパンツ。今さら洒落たパンツを買ったところでどこの誰に見せる予定もないのだが、もう少し自分の股間を上質に包み込むような、そして時には自分を鼓舞させるような派手なものが欲しいなと思った。

しかし、妻が言う。

ユニクロ、セールやってたかな?」

……そか、俺の股間はもう「よりどり2枚でいくら」の布きれをあてがうくらいの価値しかないのだな、と少し寂しい気持ちになった。

昨日、41歳になりました。こんなに自分の股間まわりに思いをめぐらせた誕生日はおそらく初めてだ