ZOROPPE

いつもじぶんにごくろうさん

前髪とタバコとちんちん。

【2009年5月10日の日記を再編集したものです】

先日、履歴書用の写真を撮るためにいつもの美容室で「若々しくデキる男に!」という注文をしたら、今っぽい髪型になりました。どうして自分で今っぽいなどと言い切れるのかというと担当のお姉さんが自信満々に「今っぽい」と言っていたからです。

私はもともと髪型のセットが楽な方の(そういう方があるのかどうか知らないけど)クセ毛なので前髪なんて適当にかきあげてほいほいという感じでうまくまとまっていたのですが、なんせ今回ばかりは今っぽくカットしてくれたわけで、毎日ドライヤーで乾かしながら前髪を一定方向にブローしたりして、この「ブロー」なんて言葉も今まで口にしたことなかったですし、鏡に向かって自分の前髪を整えるのなんてオシャレに目覚めた中三みたいでなんだか恥ずかしいものです。

しかも前髪がおでこにかかるような髪型もこれまでほとんどしたことがなくて、初めはうっとうしくてしかたがなかったんですけど、人間なにごとも結局は慣れですね、今ではおでこに髪の先が触れてないとなんだか落ち着かないのです。

本当になにごとも慣れですよ。朝起きたとき、食事の後、仕事の合間、これまでタバコを吸っていたときの行動を、深呼吸やストレッチ、それから飴を舐めたりすることに置き換えるだけでタバコなんて嘘のようにどうでもよくなりましたから(私の場合、いつか止めたい、美味しくないとこれまでずっと思っていたことが大きな要因としてあると思います)。

ついでに今週から「エロ動画を観てもオナニーをしない」という試みを始めています。

なるべくオナニーを我慢しようという主旨ですから、初めはそういうエロサイトに行かないようにしていたのですが、やはり男ですからエロいものは観たいです。だからエロ動画は観るけど、ただ観るだけにしてみました。ストイックなようで実はそうでもありません。オナニーをするためにエロ動画を観るのではなく、綺麗な女性がセックスをするエロい姿が観たいから観る、という発想の転換です。

いや、エロという概念での発想はなにも転換されていませんが、やはりこの年にもなるとむりやりしごいて昇天することで得られる快感にもそろそろ飽きてきたのでしょうか、局部丸出しで喘ぐ女性の映像を観ていきり勃つ自分の股間にはいっさい手を触れずに、ひととおり最後まで観終わったら静かに画面を閉じ、私のビンビンのおちんちんがそのままごくごく自然に沈静化していく間を無意識に過ごす、この方がむしろ気持ち良く思えるようになってきたのです。

私はそれを「ちんちん浪漫主義」と呼ぶことにしました。

これは未だに、ピストン至上主義のセックスを続けて自己満足している男性諸氏にもお勧めしたいのです。誰もが経験した「挿れる前に外でイッてしまった」あの頃の甘酸っぱい究極の快感をもう一度取り戻すための何かヒントが得られるかもしれません。

つまり私は、タバコの味もオナニーの快感も知らなかった、前髪をいじくりはじめた頃の自分に戻ろうとしています。いや、戻れないからこそ、少しでも変わろうとしています。

だからこれから私は、ロマン派で行きたいと思います。

こんなことを日曜の午前中から考えている俺は大丈夫なのだろうか、という心配は多少あります。それから、セックスを終えた後のタバコの一服が我慢できるかどうかはまだ試していないのでそういう心配も多少あるのです。

正直ピロートークは面倒くさい派のロマン派おちんちんなのです。

そして「ロマン」という字面をよくよく見てみるとなんだか卑猥な感じがすることにも、たった今気がつきました。天才!