腰と映画とバスと
腰は少しずつ良くなっている気がします、が、薬が効いているだけなのかなあとも思うようにしています。
朝のドトールも復活して、ほぼ毎日行っています。太もものしびれがだいぶ治まってきたので歩きが軽やかになりました、がやっぱり杖は手放せません。急な動きに対処できないことを自らアピールするにも役に立ちます。杖に気づいてくれる人はみな優しいです。世の中捨てたもんじゃないと思います。
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腰を痛めてから、リビングでくつろいでいません。ソファのような柔らかいところに座れないのです。コタツもあるんですがそれもそれで態勢がきついのです。だからここ一ヶ月テレビも映画もほとんど観ていませんでしたが、とある脚本コンクールの締め切りがまた近いので、勉強(復習)もかねて今日何本かDVDを借りてきました。
そういえばこのまえラジオで映画好きだというとあるコメンテーターが「よく『今まで観てきた映画のベスト10は?』なんてバカなこと聞いてくる人がいるけど、そんなもの時代によって見方が変わるから決められない」みたいなことを言ってて、誰もオマエのランキングが聞きたいんじゃなくて映画の話がしたいだけだろうによ、と思った。
映画、音楽、本、セックスなどなど、人それぞれいろんな嗜好があって、しかもそのときどきで変わったりもする。とくに好きな人のそういう話を聞くことはすごく楽しいし自分の話だって聞いて欲しいと思ったりもする。
自分のことをわかって欲しくないというなら黙ってればいいだけで、わかって欲しくないことだけをわかってもらおうなんていつの時代の17歳だよ、と思った。
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ここのところバスに乗って阿佐ヶ谷へ行ったりもしています。お百度参り、といってもちゃんとしたやり方を知らないのですが、早く腰が治りますようにと阿佐ヶ谷にある神社へ毎日通うことにしました。診察を受けている病院もすぐ近くにあるし、そういえば腰を痛める前、阿佐ヶ谷までのウォーキングを始めたのでした。
だいたい朝の九時前後、通勤ラッシュも落ち着いたころでしょうか、席がふたつ三つ空いているくらいのバスに乗ります。が、終点の阿佐ヶ谷駅に近づくにつれしだいに混んできます。みんな阿佐ヶ谷から電車に乗り換えるんでしょうね、時計をちらちらと気にするひともいて車内がぴりぴりしてくるんです。
で、本当は私はその終点のひとつ手前の停留所で降りたいのですがね、なんせ乗客一同「駅まっしぐら!」な殺気に、なかなか「降ります」ボタンを押せなくてちょっと困ってます。
でもバスいいよ、のんびりしてて。賽銭投げて帰ってくるだけで往復420円はちょっと高いけど、運転席のすぐ後ろの妙に高いとこに座ってさ、同じバスがすれ違うときに運転手がやる「よう」のときの顔なんか見てると、たまにニヤニヤしてる人がいてつられてこっちまでニヤけちゃう。
このまえたまたま途中の営業所前で運転手が交代するバスに乗ったときなんて、素の表情でぼそぼそとお互いふたことみこと交わしてるのを見てちょっとわくっとした。帽子脱いで降りていく運転手さんに思わず「おつかれさんよ(ちゃりーん)」なんてんで、そこんとこによけい投げ銭したくなったりしてさ。
早くどこまでも歩いて行けるようになりたいです。